相続人が注意すること


親から譲り受けた借地権の場合、途中で更新の時期となるケースも少なくありません。借地権の契約満期が近づくと、契約更新のための更新料を請求されることがあります。法的に更新料を支払う必要があるのかというと、実はありません。ただし、相続人がそのまま住み続けるつもりなら、更新料を支払っておいたほうが後々のトラブルは防げます。更新料の目安は、更地価格に借地権割合をかけて、さらに掛け率5~10%で計算します。5,000万円の更地価格の50%を借りていたとすれば、5,000万円に50%と5~10%をかけるため、250万円くらいの更新料だと考えておきましょう。

また、借地権を相続した際に、地代の値上げを地主から持ち掛けられることもあります。地代の値上げは契約書にも記載されていますので、今後値上げの可能性があります。地代の値上げは、物価の変動や、近隣相場の変動により影響され、増減させることが可能です。もちろん借地権側から値下げ交渉することもできるため、覚えておきましょう。地代の値上げ交渉でわからないことがあれば、専門家に相談することをおすすめします。相続した時点で値上げ交渉がない場合でも、今後の値上げや値下げを想定して、弁護士に相談しておき、取り決めをしておくと安心です。

借地権の相続


相続人が借地権と建物を相続した場合、地主に許可を得る必要はなく、新たな土地賃貸契約を結ぶ必要もありません。相続した者は、地主に土地の借地権を相続したことを伝えるだけでよいでしょう。しかし、建物については名義変更する必要がありますから、法定手続きに従い変更してください。よく間違ってしまうのが、借地権を所有していた人が亡くなった場合、土地は地主に返還しなければならないと考えてしまうことです。地主から土地を返してほしいと言われたとしても、法律上では返す必要はありません。

また、相続した借地権や建物は売却が可能です。増改築もすることができます。この場合は、地主の許可が必要となるため、地主の許可がなければ売却も増改築もできず、トラブルが発生する可能性があるでしょう。勝手に売却や増改築を行うことは認められておらず、知らずに売却や増改築をしてしまうと、契約は破棄となり土地を返さなければなりません。

ほかにも地主が亡くなり新たな地主が現れた場合、借地権があっても立ち退きしなければならないケースもあります。たまたま相続の時期と、地主が変わる時期が重なり、建物の登記をしていないと、借地権を主張することはできません。このように借地権を相続した際には、そのまま借地権を相続することはできるのですが、かならずしも相続人がそのままの家に住むとは限らないため、さまざまなトラブルが発生しています。親が借地権を所有しているかは、相続するまで知らなかったケースもあるでしょう。万が一借地権を相続した際の起こりうるトラブルを紹介します。